あなたに見えてる沖縄は、見たままのものとは限らない
4月にあった、うるま市長選挙に関連して。
何かネタないかな…と、選挙後の新聞での振り返り連載をチェックしてると、琉球新報の連載で、注目の話を発見。

「オール沖縄」山内陣営の回で、山内選対側が「選挙と関係ないことを喋るな」と、共産党の人の応援演説を中止させた。

宮古島に浦添と、オール沖縄側は連敗してるだけに、辺野古やオスプレイなど、市の課題や争点と関係ない話は出さないようにしていた山内陣営。ところが、共産党の人は辺野古を飛び越えて「安倍政権」や「森友学園」を持ち出したとのこと。
陣営関係者も、オール沖縄イコール共産党と見られるのを避けようとしていたらしいです。

でも、結果は現職の島袋さん再選。

オール沖縄が共産党と同一視されるのを避けようとしてたみたいだけど、翁長知事就任後の選挙、特にオール沖縄側が勝った選挙を振り返ると、「何が保革を越えた結集やねん」「やっぱり従来の革新勢力じゃないか」となってますね。
県議選では、保守系オール沖縄候補全滅の一方で革新政党が議席増。
国政の選挙では、仲里利信と玉城デニー以外は既存の革新系。
東村、宮古島市、浦添市と、基地が争点になった自治体の首長選挙では容認側が当選。

「オール沖縄」とかっこつけても、実質従来の革新政党・基地反対勢力。翁長知事を御輿に担いでそれっぽく見せてるだけ。


宮古や浦添と比べると地味でしたが、うるま市長選、結果はこうなりました。

島袋俊夫 31,369
山内末子 25,616

5,753票差。結構な差で現職再戦。それと同時に「オール沖縄勢力」3連敗。
基地絡みやドラマチックな波乱展開もない、オール沖縄側も辺野古ネタを争点に持ち出さない、ローカルな要素の強い選挙でしたが、結局響いてしまうんですね。

新聞の選挙後連載で、どんな裏話が出るのやら。


分裂&分裂の宮古島
支持組織が入り乱れの浦添
…と比べると地味ですが、2017年の沖縄の主要選挙のひとつ、うるま市の市長選挙が告示されました。投開票は4月23日。

候補者をおさらい。
(届出順)
山内末子(やまうち・すえこ)前県議 社民、共産、自由、民進推薦
島袋俊夫(しまぶく・としお)現職 自民、公明推薦

宮古や浦添と比べると、わかりやすい与野党対決の構図ですね。
ですが、陸上自衛隊の配備とか軍港のような、派手な争点がないんですよね、うるま市は。基地絡みの目立つトピックがあれば、今回山内さん側についてる翁長知事支持の「オール沖縄」勢力は反対主張で押しまくることができますが、今回はそれがほぼ使えません。

とはいえ、ここで現職再選となれば、オール沖縄勢力にとってまた打撃となるわけでして。


民進党がまたがたついてますね。
長島昭久が離党(最終的に除籍処分)、細野豪志が代表代行を辞任。

あれだけ痛い経験をしたのに、相変わらず成長していない。

前にも言ったと思うが、まともなリベラル政党がない、民進党の今の体たらくは、日本にとって不幸でしかない。






普天間基地(普天間飛行場)の代替施設、いわゆる辺野古界隈で最近聞こえてきたのが「県民投票」。
翁長知事が埋め立て承認を撤回するのを後押しする狙いがあるようだけど、何だか、状況が好転せず窮したあまりの、窮余の策っぽく見えますね。

“オール沖縄勢力”を筆頭に、辺野古の「新基地」に反対してきたみなさんは、選挙で勝つ度に「民意は示された」と主張し、それを論拠に反対の声を上げ続けてきました。しかし、工事は一時止まったものの再開し、いよいよ護岸に着手か、もう駄目か、という局面。
そこでこれまで言葉を濁してきた知事が「撤回」の可能性に言及したことで、藁にもすがる思いでもあるのかな?

でも、はっきり言って、県民投票を提起するための署名集めからして時間を要するし、その間に工事は進みます。もう遅い。

2014年…いや、2009年かな?に始まった狂想曲は、ようやく終わるのか。
辺野古を容認してる側としては、早く終わらせてほしい。


「辺野古新基地反対」を掲げるものの、就任後は新基地反対の抗議活動には参加せず、一定の距離を置いてきた沖縄県知事、翁長雄志。

その知事が、3月25日、辺野古での抗議集会(主催者が言う「県民集会」)に参加しました。
そこで知事は、現在の「辺野古新基地(普天間基地の代替施設)」の工事の根拠となっている埋め立て承認について
「あらゆる手法をもって、撤回を、必ずやります」
と発言しました。

2つの意味で、一線を越えてきました。

埋め立て承認について、翁長知事は当初「取り消し」で臨みました。既にある承認に上書きする形での無効化。ただし、これは裁判、和解、協議、再びの裁判の末、2016年12月に最高裁で違法と確定し、取り消しはなくなりました。
上書き形無効化の「取り消し」は使えなくなりましたが、承認そのものをなかったことにする無効化の「撤回」は、選択肢として残されてました。しかし、知事は撤回に踏み切らず、この間に工事が再開されたこともあって、“オール沖縄”など知事支持派の中で意見が分かれ、批判の矛先が知事にも向かうようになりました。

今になって「撤回、やります」という表明。
たが、集会の場で表明はしたものの、実際にいつ撤回するかは言及していません。
本当にやる気があるなら、集会後の週明けにでも撤回手続きはできるはず。

なぜ今の時点で埋め立て承認の撤回をしないのか。
考えられるのは、辺野古の海中での作業に関わる「岩礁破砕許可」が、もうすぐ、3月31日に切れるため。政府は名護漁協が漁業権を放棄して漁業権を持つ者がなくなったので、許可の更新をしなくても工事はできるとしてますが、県(知事側)は引き続き許可が必要と、見解が分かれています。県としては、岩礁破砕許可の期限が切れる2017年4月1日以降も工事を続けたら「無許可工事だ」として、是正指導なり告発なり工事を止める手段に出られるという読みがあるのでしょうか。
(ま、仮に政府が岩礁破砕許可の更新を申請しても、今の県側がまともに許可を出す可能性は低いはず)

とはいえ、翁長知事側の状況が厳しい点は変わらないでしょう。
そうこうしてる間に、辺野古での工事が本体埋め立ての段階に達するかもしれないね。
もしかして、あの撤回発言はオール沖縄内の不満のガス抜き?


自民党の党大会で、総裁の連続再選が「2期6年まで」から「3期9年」に延長されました。
次の総裁選挙で再選し、総選挙で与党の座を譲ることがなければ、安倍首相は最長で2021年まで在任することになります。

戦後最長になるのではとか、「安倍政権が限り続く限り沖縄にとって不幸が続くのか(2017年3月7日の琉球新報の社説)」といった被害妄想入ってるような話もありますが、もっと重点な話があるでしょ。

次は?

以前なら総理の器な目立つ有力者が複数いたものです。1970年代は「三角大福中」なんて言葉もあった程。
ですが、今の自民党はどうだろ。強いて言えば石破茂と岸田文雄(外務大臣)かな。麻生太郎や二階俊博は歳ですし、小泉新太郎はもっとキャリアが要るかな。女性でもいい人がいればいいのだけど、野田聖子や稲田朋美は役不足感。ポテンシャルがある方だった小池百合子は都連と喧嘩した上に豊洲市場問題でみそつけつつあるし。

政権を担えるまともなレベルの野党がいない上に、自民党でポスト安倍が育たないのって、結構大きな問題のような。


突然出てきてよくわからなかったので、言及するのは避けてたんだけど、見えてきたので取り上げましょう。

大阪の「森友学園」の件。
小学校建設のための土地取得をめぐる価格の話から、いつの間にか「安倍晋三記念小学校」とか森友学園の教育方針や、幼稚園の運動会での「安倍首相がんばれ宣誓」など、話が広がっています。
これであわよくば安倍内閣を退陣に追い込もうとか考えてる人々もいるようですが…

土地取得の件と森友学園の教育方針の件、分けて考えられないですか?

土地の方は、財務省の担当部局で書類記録が残ってないなど手続きや業務の問題点が存在する可能性があるので、精査してほしいところ。
(この件に関しては、総理が直接指示したかのような証拠が現状不明なので)
一部野党や“アベ政治を許さない”面々は、小学校が「安倍晋三記念小学校」とも言われてたことや、総理夫人が名誉職に就いていたことなどからリンクさせてるようですが、それだけでは何とも。
さらに、総理夫人・安倍昭恵さんは、何かと“感化”されやすい人ではないのかな、という面があり、言動を額面通りに受け取るのは困難。以前は沖縄の基地反対の座り込み抗議現場にふらっと立ち寄ったり、沖縄の基地問題で政府方針とは違う、基地反対派が喜びそうなことを言ったりしてますから。

森友学園の教育方針は、批評するなら政府批判とは切り離して。
あれは確かに「うわ何これ」ですわ。ありゃあ保守でも愛国でもなく、変な方向に極度にこじらせたネトウヨっぽさ。(※感想には個人差があります)
ただ、私立の法人ですし、法的に潰すのは困難だし憲法(思想・信条の自由)にも反する。森友の小学校が駄目なら、宗教系な私立学校や外国人向け学校(朝鮮学校を含む)もNGになりかねない。学校そのものでなくとも、現状の平和教育も駄目という論理もできかねない。
このままでは子供や親、教育行政そっちのけで、反安倍勢力と反安倍カウンター勢力がイデオロギーで殴り合いという構図になりかねない…いや、イデオロギーで殴り合いに片足突っ込んでる?


蓋を開ければ松本市長再選でフィニッシュした浦添市長選挙。
政局的視点で見ると、やはり“オール沖縄勢力”への打撃はある模様ですね。

オール沖縄自体が割れた宮古島市長選挙と違い、まとまってる上に維新や一部経済界も加わってるという状況でした。支援勢力の規模としては宮古島より条件はよかったんですが、なぜ負けたか。

考えられる要因には、那覇軍港の浦添移設をめぐり、又吉陣営・支持勢力の中でも割れていたことが挙げられるでしょう。
軍港については、翁長知事や那覇市の城間市長が容認している一方で共産党は反対していたりと、オール沖縄勢力の中ですら割れてます。
そこで、又吉陣営は軍港は「住民投票」として、さらに政党の推薦を受けずにオール沖縄色を薄めようとしました。選対幹部曰く「浦添方式」。

しかし、色が薄まることはなかったようです。
2月15日の沖縄タイムスに掲載されていた、市長選振り返り連載。選挙期間中のある日の、又吉陣営の街頭演説「危機突破集会」で、様々な支援勢力が登場しました。それが…
経済界の人は西海岸開発の推進を訴え
衆院議員の照屋寛徳(社民)は「公約破り」を批判
共産党の県議は「辺野古新基地阻止」を主張
翁長知事は保守派に配慮したのか当たり障りのない話
…見事にばらばらですね。特に「浦添ローカルの選挙」で辺野古を持ち出す共産党。これはあかんなぁ。

オール沖縄色を薄めて幅広く支持を得ようとした「浦添方式」の失敗。これでも駄目だったとなると、今までの“保革相乗りに見える”形から、革新寄りに純化しようとする動きが出てくるのではないかな、とも思うなあ。
しかしそれは、オール沖縄の“化けの皮”がはがれ、オール沖縄ではなくなる両刃の剣。虚構が県民の目の前にさらされることになりそう。


蓋を開けてみたら、結構差がついたな、という印象です。2017年の浦添市長選挙。

(選管最終・投票率 61.37%)
松本哲治 30,773
又吉健太郎 22,043

松本さん再選です。
※投開票日時点では松本さんは「現職」ではなく「前職」になります。これは任期満了が近い市長と市議会議員の選挙を同時に実施しており、選挙運動中の10日に市長の任期が終わったためで、公職選挙法でも特例で認められてます。

松本市長が前の任期中に那覇軍港の浦添移設で反対から容認に転じたことをもって、又吉陣営が「裏切らない」など情や信義に訴えたことや、経済界がまとまらなかったことから、新市長の可能性もそれなりにあるな…とも見てましたが、結果はこうなりました。

その那覇軍港の件も、賛成vs反対みたく明確な対立点になってなかったからなあ。又吉陣営の「市民投票」アピールも、支持者・組織に賛成(容認含む)と反対が混在していた故の曖昧化な形にもなっていたようですし。しかも又吉さんはかつて移設容認発言をしていた。
それなのに、共産党の市議候補が「市長選は又吉を」と呼びかけてたのは滑稽でした。

まあ、軍港に関しては、前の市長選時に那覇市長だった翁長知事の言動の煽りをくらった面もあるからね。しかも翁長市長は支援する候補を勝たせるために、松本さんに出馬辞退を迫った程ですし。

軍港ばかりが注目されたようですが、それ以外の課題も当然あります。
浦添市は住民の平均年齢が若いので、子育てや教育も重要なところ。マンモス校となった当山小学校の分離・小学校新設を求める動きがあります。
産業やまちづくりでは、西海岸開発やゆいレール延伸対応など。

「うらそえリニューアル」第2弾、松本市長の手腕はいかに。

“オール沖縄”など政局的なところは別で書きますね。


翁長知事の3度目の訪米、あれこれ論じるよりも、ひと言で表現できるな。

タイミング悪い。

大統領選挙中の発言で「もしかすると辺野古新基地止められるかも」と感じたのでしょうか、トランプ大統領就任直後にアメリカに行って要請となったのですが、要人とは会えずじまい。
しかも、要請したい重要人物のマティス国防長官が“入れ違い”で来日。

急いては事をし損じる、ですな。
そして、辺野古は反対派にとって“詰んだ”状態になりつつある、と。


日本維新の会が、次の衆院選で某元局アナを擁立するとのこと。

この御方、かつて人工透析に関して暴言レベルなこと言って、批判されても釈明や謝罪はおろか開き直りとも取れる態度を取ってて、印象は悪い。何でこんな人を担ぐのか?が第一印象。
ただ、擁立にあたっては謝罪した模様。

ただ、こんな人でも案外当選してしまうのかな、とも思うな。
著名人であればそれなりに票は集めるだろうし、人工透析で炎上した件も、透析当事者やネット上で騒ぎになったのを覚えている人以外は忘れてたりして。

一度やらかしたからと言って再起を完全に阻むのは無理だし、反省してちゃんとやってくれるのなら、まだわかる。
ただ、あの炎上後の態度を見ると、不安しかない。


所謂「三日攻防」の時期になりましたが、浦添市長選挙に触れておきましょう。

[届け出順]
松本哲治(まつもと・てつじ)現職
又吉健太郎(またよし・けんたろう)
どちらも40代という、若い選挙です。
浦添市は市長選挙と市議会議員の選挙が同時実施なので、結構せわしいです。
「市長は○○、市議は○○」というコールも当たり前。

では、両候補の支持についている勢力をおさらい。
松本陣営には自民党と公明党が「推薦」でついてます。
又吉陣営は「市民党」を標榜したのか、政党の推薦はついていません。しかし、出馬表明の会見などから、共産党や社民党、社大党などの“オール沖縄”勢力や儀間光男陣営がついているのは明確です。
また、経済界は割れてます。

今回の目玉争点のひとつである、那覇軍港の浦添移設への考えは
松本:容認
又吉:市民投票で判断
又吉陣営はこれに関して「現職は反対と言って当選したのに覆した。公約を守ってない」と批判してますが、前回の市長選の時期、当時の那覇市長の翁長雄志(今の知事)の言動につられる形で反対と言ったものという点に注意。「だいたい翁長のせい」。
と言いますか、当時の翁長市長は松本陣営に出馬辞退を迫ってましたからね。

一方、「市民投票を」という又吉陣営ですが、これは言葉を濁しているだけです。
又吉陣営を支持してる勢力は、軍港移設に対するスタンスは割れてます。

儀間光男:容認
又吉陣営についた経済界サイド:容認
[オール沖縄]知事:容認
[オール沖縄]共産党、社民党:反対

これでは「又吉市長」となったら混乱する可能性大。


就任後3回目のアメリカ行きですか。

翁長知事が「辺野古新基地反対」を訴えに、オール沖縄会議のメンバーと訪米。
今回は大統領が交代、しかも選挙期間中に沖縄はおろか日本国内からの米軍引き上げを示唆したドナルド・トランプが就任したとあって、早い段階でアピールしようという腹積もりか。

でも、基地反対派の皮算用は甘いとしか言いようがないなぁ。

“引き上げ”の論拠とされる駐留費用の負担は、日本は既にかなりの額を負担している。
辺野古など個別案件でこれまでの計画の変更を示唆する言動なし。
マティス国防長官の姿勢。
トランプ政権の対中国のスタンス。

わずかな可能性でも賭けたいのでしょうが、これでは、ね。
しかも「基地が増えるかも」な報道まであります(2017.1.30:琉球新報)
それに、行った先で誰に会って訴えるか。
政府の人に会えず、軍縮論者な学者やVFPとか「そっち寄り」な人と会うだけに終わったら、それこそ目も当てられない。

当方としては、生暖かく見守るだけ。


1月の沖縄に降って湧いた「副知事の疑惑」。
職を辞した当事者の安慶田光男が再び記者会見をしたのですが…

「議員や関係者の要望を伝えていた」(教育庁幹部人事への介入は認める)
「あの文書出した前教育長を刑事告訴した」(民事でも損害賠償)

長期化・泥沼化コースですね。
「あらゆる調査に応じる」ならともかく、告訴ときましたからなぁ。
疑惑の一部を認めたとはいえ、安慶田さんはこれまでの対応などからして分が悪い。
訴えられた前教育長は「受けて立つ」と。

一方の県。
これだけ騒ぎになれば、再調査や第三者による調査とか動いてもおかしくないはずですが、そのような動向は見えません。週明けに何らかのアクションがあるのならいいのでしょうが、翁長知事は月末からアメリカで「辺野古新基地反対」要請なので、そっちに気をとられてるのでしょうか。
それとも、この件をうやむやにしたい何かが働いてる?



与野党ともに分裂したが、現職の3選で終わった宮古島市長選挙。
そうなると、今後の各勢力の関係などがどうなるかですよね。

まずは市長選各候補者の支持状況おさらい
下地敏彦(現職):自民、下地幹郎
真栄城徳彦(刷新訴えた保守):座喜味一幸、公明の市議
下地晃(本家オール沖縄):民進、共産
奥平一夫(元祖オール沖縄):社民、社大、県議会会派「おきなわ」、翁長雄志
※公明、維新は自主投票

まずは現職含む保守側。自民党で県議の座喜味一幸が、離党してでも真栄城陣営についたことから、関係修復をどうするのか。現職や自民が勝てば官軍ばりな態度をしては、火種は残りかねない。

保守側以上に深刻そうなのが、オール沖縄側。
○“本家”で決めたあとに“元祖”が出馬表明
○あとから出た“元祖”の方が得票数が多い
○主要政党の推薦が割れた
○“オール沖縄”の看板である知事が片方の候補についた
これだけ火種がありますからね。
しかも、北部訓練場(高江のヘリパッド)や浦添への軍港移設をめぐって、革新側で知事に対する不満が燻ってる。さらに“安慶田光男問題”も絡んでいるのでは?という憶測もあるようで。
(リーク元がオール沖縄内のある勢力では?という指摘だが真偽不明)
オール沖縄側に関しては不安定感しかない。

それでもって、沖縄県内で次の目玉選挙の舞台となる浦添市(市長選&市議選)は、宮古島出身者が多い地域ときた。


この件を取り上げようとウォッチしてたんだけど、日々情勢が動くもので、書いたそばから古くなりかねなくてね…ってところに、衝撃の展開。

沖縄県副知事・安慶田光男、辞任

ことの発端は、1月18日の沖縄タイムス。
「安慶田副知事が2015年の教員採用試験で口利きか」のスクープで騒ぎに
タイムスは翌日も畳み掛ける。「教育庁の幹部人事にも介入か」

これを受けて、20日。翁長知事の定例会見、県教育委員会の教育長の会見で「疑われるようなことはない」と説明するものの、簡易的な聞き取りや、これで調査を終わるような流れに疑念が。安慶田副知事も改めて否定。

ところが、23日になって辞任。
「知事や県政に迷惑かけられない」と理由を説明したが、疑惑は否定。

24日、前副知事の“圧力”を記した、前教育長の文書を教育委員会が公開。
↑いまここ

当事者である前副知事は否定するものの、証言や文書が出てきたことで、一層騒がしいことになってます。
“オール沖縄”の看板の下、「辺野古新基地反対」を標榜し、政府と激しくやり合ってきた翁長知事体制。その中で政府や米軍との協議などもこなしてきた重要人物、知事にとっては長年の盟友が、基地問題とは別のところで追い込まれました。

なぜ今この話が出てきたのか。
“オール沖縄”勢力内部の争いからリークに至ったという指摘があります。
政治的なことを抜きに、敵が多かったという話も聞きます。
今のところは、まだ見えない部分が多いです。

ただ、今の動きを見て思うのは、これが“オール沖縄”がオール沖縄でなくなる要因のひとつになりうるな、ということ。
いわゆるオール沖縄は、これまでの革新政党・平和団体による反基地運動ではなく、保守革新の枠を越えて「辺野古新基地阻止・オスプレイ撤去」を実現させようというものでした。
しかし、県議選でのオール沖縄系保守候補の全滅、参院選の候補者選定での革新側の押し切りと、オール沖縄内部で保守系が弱くなり、従来の革新・反基地系のプレゼンスが増しているのでは、と思わせるものがあります。
また、以前から指摘してますが、オール沖縄勢力は「辺野古新基地阻止・オスプレイ撤去」で一致しているだけで、ほかはバラバラ。北部訓練場(高江のヘリパッド)や那覇軍港の浦添移設では、オール沖縄であっても翁長知事を批判する言動が見られます。

翁長知事体制の終わりの始まりとなるのか。
これを祭りとして見るなら「タイムスいいぞもっとやれ」なんだが、どこまでやれるのか。


「現職」
「反乱」
「本家オール沖縄」
「元祖オール沖縄」
(届け出順だと「元祖オール沖縄」「現職」「本家オール沖縄」「反乱」)
と、現職擁する保守側、オール沖縄勢力ともに分裂した宮古島の市長選挙。
結果はこうなりました。

(選管最終)
下地敏彦 9,587
奥平一夫 9,212
真栄城徳彦 6,545
下地晃 4,020

現職が3回目の当選。順位的には現職→元祖オール沖縄→反乱→本家オール沖縄。
現職と奥平さんの票差は375。競ってますね。
投票総数から各候補者の得票をパーセンテージにしてみると
下地敏彦:32.6%
奥平一夫:31.2%
真栄城徳彦:22.3%
下地晃:13.7%
(端数四捨五入、無効票除く投票数29.365で計算)
当選したとはいえ、投票総数の約32%。いかに現職に不満があったかですよね。市職員による不法投棄ごみ処理記録改竄の問題、台風接近対策中の飲酒、プロモーション事業をめぐるいざこざ…。「至らなかったところは反省し」ということなのて、心機一転、島のための仕事をですね。

さて、今回の選挙で目玉となったのは、陸上自衛隊の配備計画。
4人のスタンスは
容認:現職下地、真栄城
反対:奥平、新人下地
オール沖縄の会議で決定したものの言葉を選んでぼかしていた下地晃さんが、告示と前後して反対を明確にしたので、二分された形に。
これを票数とパーセンテージで換算すると
容認:16,132(54.9%)
反対:13,232(45.1%)
票差:2,900
過半数が容認してる形になりますね。(あくまで見た目の話。陸自配備に反対だけど現職や真栄城さんに入れた人もいるはず)

個人的には防衛の整備は必要と思ってますが、計画を進めるにあたっては、パワープレイは避けてなるべく丁寧にやってほしいですね。

分裂の件については別ネタで。


2017年の沖縄で目玉の政治イベントな選挙といえば、うるま、浦添、宮古島の市長選挙。
このうち最初の舞台となるのは、1月15日告示・22日投開票の宮古島。

現時点で出馬表明をしているのは
下地敏彦(しもじ・としひこ)現職
真栄城徳彦(まえしろ・のりひこ)前市議会議長
奥平一夫(おくひら・かずお)前県議
下地晃(しもじ・あきら)医者

4人いますが、実はこれ、与野党ともに分裂してます。
与党(自民など)の中には現職のやり方に対する不満があり、真栄城さんが名乗り。自民党沖縄県連は一本化に向けて調整したものの不調に終わり、そのままの流れ。
一方、野党(革新政党・オール沖縄勢力など)は、宮古島のオール沖縄勢力主導の選考で晃さんの擁立を決めたものの、オール沖縄側の県議でもあった奥平さんが出てきて、こちらも一本化できず。

4氏への推薦・支持も

下地敏彦←自民
真栄城徳彦←宮古選出の自民県議、公明市議の一部
奥平一夫←県議会会派「おきなわ」(県議時代の所属会派)、翁長知事
下地晃←社民、社大

割れてます。
特に、今月に入って翁長知事が奥平支持を表明して応援演説もやったことで、一層ややこしくなってきました。オール沖縄にまたしても火種。

さて、4氏の政策で違いが明確になっているのは、陸上自衛隊の配備。
大まかにまとめると
下地敏彦:推進
真栄城徳彦:防衛は必要だが情報公開を
奥平一夫:絶対反対
下地晃:まずミサイルとか重装備はやめろ、そのあとは住民投票も視野に

ややこしいです。
そして混沌の先には何が待っているか。


みなさんの地域の新聞、新年はどんな内容でしたか?

こちら沖縄では、琉球新報が煽ってました。


意識調査なんですが、前回の2011年と比較して「沖縄県の現状維持」が半数を割ったというもの。しかも
「独立を含め、内政、外交面で沖縄の権限を現状より強化すべきだと考える人が計34.5%に上った」
とのこと。

さらっと読むだけだと「沖縄県民の3割が日本からの独立を視野に入れている」と理解してしまう人もいるかもしれません。ただし、それは早合点。記事の書き方がそう読ませている感じですね。数字を見ると「違い」がわかります。

同様の調査は2011年にも実施しており、それとも比較すると…

Q:今後日本における沖縄の立場をどうすべきと思いますか?
【2011年】
現行通り:61.8%
特別区(自治州など):15.3%
独立:4.7%
わからない:18.1%
【2016年】
現行通り:46.1%
単独州・特別県制など:17.9%
連邦制:14.0%
独立:2.6%
わからない:18.0%
その他:1.3%

「現行通り」「独立」「わからない」「その他」以外の選択肢が変わってますねぇ。
独立と答えた人も減ってます。しかも割合はほぼ半減。
2011年で「特別区」の選択肢が「単独州」「連邦」に変わったことで、「今の政府のやり方に怒りを覚えるけど、さすがに独立はちょっと…」という人が流れたようにも見えます。

これをもって「沖縄の自己決定権の確立を」と煽るのは早計だなと思ったんですが、案の定、1月4日の社説が

自治州や連邦制を取り入れて、沖縄が今より権限を持ったとしても、外交や防衛(国防)は国の専管事項です。権限を持つからには、見識も問われます。しかし、“オール沖縄勢力”にはその見識があるようには見えません。日米安保を容認してる翁長知事でさえ、オスプレイに関してはあの有様ですし、革新政党系や、自衛隊にすら反対する勢力に至っては問題外。

そうなると、「独立」ですか?

世界はそんなに甘くないですよ。